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[病院のこと]

2022年03月22日

春の諸々のお知らせと、実習生に伝えたい動物病院の仕事の極意(?)

こんにちは、獣医師の大野です。
春ですね。私の目と鼻が春(花粉)が来ていると日々大騒ぎしてます。
少し先の話になりますが、院長がまた狂犬病の集合注射で不在になります。
院長の不在は以下の通りです。
4/11(月)午前中
4/13(水)午前中
4/23(土)午前中
※もちろん、木曜は終日不在です


院長に会いたくて来院されても、泣いても笑っても私しかおりませんので、
院長診察をご希望の方は午後にご来院ください。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
入り口の花たちも日に日に華やかさを増しています。

全体

今年植えたビオラは、オレンジの4色なはずですが、
軒下に

↑よく見るとこんな白と黄色のバイカラーのビオラが咲いております。
恐らくですけど、
2021

↑昨年のこの色の花の種から勝手に出てきたのではないかと。
たくましいですね〜

ちなみに今年のチューリップ
チューリップ

かなり背が低いですが、これで正解です。
本来はもっと茎が長くなるのですが、入り口付近は風が強く
背が高くなると風に負けてしまいますので、密に植えて小さくしました。

だいぶ暖かくなってきたものの、まだ我が家は暖房から手を引けません。
仕事中はのんさんは自分の部屋でお留守番しています。
お留守番中に寒かったりしたらかわいそう・・・
と思い、ペット用のホットカーペットを2か所つけっぱなしにしています。
ユカペット

↑コレ
でも、ホットカーペットはその上にいないと暖かくありません。
のんさんは夕方近くになると私が帰宅する車を一番に見つけるために、
キャットタワーの最上段に必ず移動し、そこで3時間近く駐車場を見張っています。
おそいにゃ

おそいにゃ・・・

窓に近いので窓からの冷気が来ますし、ホットカーペットもないところです。
そんな場所で3時間近く待たせるのに、背中が寒いとか申し訳ないですよね。
なので当然、エアコンも稼働させています。

帰宅後のんさんはリビングにいますが、奴は自分一人ではこたつに潜れません。
可哀そうなので角っこ1か所を持ち上げて、こたつ布団は天板で固定しており、
当然そこからこたつの中の暖かい空気は流れ出てしまいます。もったいない!

いざ寝るときも、のんさんはブランケットに潜るのが苦手なので、
ホットカーペット的なものを敷き、背中が寒いと可哀そうなのでやはりエアコンを稼働
電気代かかるでしょうけど、その代わり、私は厚着して極寒の最北端の部屋で寝ています。
(一番可哀そうなのは飼い主だという説もあります)
それでプラマイゼロだと思っていたんですが・・・

先月の電気代・・・
電気




え゛〜〜〜〜!!!!
OMG

(やはり一番可哀そうなのは飼い主な気がしてきた!)
思わず目を擦りましたよ、見間違いかなって。
思わず腕をつねりましたよ、夢かなって。
思わず一回ログアウトしてもう一度ログインしましたよ、バグってんのかなって。

のんさんがいない時代は1万円超えることなんてなかったのに!
電気代少なすぎて、東京電力から心配するハガキが来てたのに!

しばらく呆然としながら、自分の日々の生活を振り返りました。
私はいつからこんな風になってしまったのかと。
財布にも地球にも優しいと自負していたのに、
年齢を重ねるにつれて、湯水のごとく電気を使うようになってしまったのかと。
しかも、使っている自覚があまりないのがまた怖いところです。
節電のために冷蔵庫の中の整理とかエアコン掃除とかはマメにやってますので、
正直暖房器具を何とかする以外削減しようがないのですが、
でものんさんに寒い思いはさせられない!

こんな贅沢病になった自分は、これからどうやって生きて行けばいいんだ・・・と
数日どよ〜んとした気持ちで過ごしました。
ですが、スタッフや周りの方に聞いたところ、
全員から「電気代が最近とても高くなった!」との証言が!
上がり具合も我が家と大差なさそうなので、やはり世の中的に上がっているようです。
別にだからと言って解決したわけではないですけど、
自分が金食い虫になってしまったと思った私には嬉しいニュースでした。
じゃあ、16000円超えたのは私のせいではないんですね!
高くなった電気料金のせいなんですね!(もちろんのんさんは悪くない!!)

考えてみれば、世の中物価もどんどんあがってます。
当院に出入りしている製薬会社さんや卸さんから来るお知らせも
「原材料価格高騰の為、値上げします」と言うものが非常に多く、
「それなら原材料価格が下がったら値下げしてくれるんかい?」と思いますが、
今のところそういう業者はありません。

以前は何となく、「コツコツ働いて地味に生活していれば、
お給料は徐々に上がって生活は楽になっていくのだろう」
と当然のように思ってましたが、
物価が上がるスピードが速すぎて、なんか、思ってたのと違いますね…
働けど働けど…って感じです。のんさんは働いてくれないですし。

そんなわけで、お知らせです。
当院も、4月より診療費が少〜し上がります。
巷の上り度合いと比べるとそんなに上がってるわけではありませんが、
ご理解いただければと思います。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

2020年以来、約2年ぶりに実習生が来てくれました。
動物看護の専門学校生、鈴木くんです。
動物看護士なので、直の先輩と言えば馬場さんなのですが、
馬場さんは月・水・木のみの出勤なのでなかなか直に教えられる時間がなく、
小池さんは看護業務もしているもののトリミングで忙しく
一応私がちょいちょい教えています。放置してしまうこともありますが…

当院は基本的に動物系の専門学校・大学に通う学生さんや
小中学生の職場体験などは積極的に受け入れています。
なかなか貴重な経験だと思うので、できれば有意義なものにしてあげたい、
この仕事のリアルな雰囲気を少しでも体験してほしいと思っています。
ですので、実習生を受け入れるときは毎回、どんなことを教えられるかな〜と
数週間前から頭の片隅で考えています。
悩む


自分が動物病院へ実習に行った時の経験や、これまで見てきた実習生たちの様子から、
実習中、一番つらいことって何だろう…と、想像してみましたが、おそらくコレです。
「やることがなさすぎて立っているだけな上に、ピリついた空気が辛い」
学生の場合は当然まだ無資格ですし、それぞれの病院のやり方はわかりません。
だから、勝手に手を出すわけにはいかないのですが、
やり方を教えてもらおうにも、働いている人たちは聞ける状況にないほど忙しすぎる

「何もしなくても大丈夫よ〜。見ててくださ〜い」
優しく言ってくれればまだいいのですが、病院によっては

「何もしないで!忙しいんだから実習生に構ってられないから!
何も触らないで!邪魔!どっか行って!」


と、何ならそれ以上の、ここにはとても書けないような内容を、
正直口にするのもはばかられるような内容を言われることもあるほど、
ピリピリイライラしている病院も……ありましたね〜。(しみじみ)
でも、邪魔にならないように黙って立っていろと言われても、
言われたとおりにするのは実は正しくないのです。

「あなた、何しに来てんの?全然積極性がない!」

ん〜難しい!難しすぎる!正解が分からない!
まさにこの仕事のリアルな雰囲気をしっかり体験(笑)。
そんな状況、結構あるんですよ〜。他の業種もそうなんですかねえ〜。
きっと密かにこのブログを読んでいる同業者の方は首を激しく縦に振っているのでは?

ただ、これはあくまで私個人の見解ですが、一時診療の動物病院に必要なのは
「1人のカリスマ」ではなく、「チームワーク」だと思っています。
動物をしっかり押さえてくれる人がいなければ注射をするのも難しいですし、
例えば心肺停止状態の動物が運ばれてきた場合を考えても、
・心臓マッサージをする
・人工呼吸をする
・点滴の管を静脈に入れる
・飼い主さんから動物の状況を聴取する
・体温管理をする
・注射の準備をして打つ
・他のお待ちいただいている患者さんへの対応
・その間にも次々訪れる来客や電話への対応  などなど

これを全て一人でできるカリスマはいないのです。
フィクションの世界には米倉涼子さんがやってるお医者さんみたいな人いますけど、
実際同じ現場にあんな人いたら…
特殊な病院なら良いでしょうが、うちぐらいの規模の病院だと
チームワークとか崩壊しそうで困りますね(笑)。


もちろん、カリスマであることは素晴らしいことですが、
スタッフをピリつかせるようなカリスマだとしたら…いない方が良い気もします。
張り詰めた空気は過度な緊張から普段しないようなミスを生みます
チームワークを発揮できる方が、動物を救える可能性が上がるのです。
チームワーク


特に上の立場の人がピリピリした空気を作ってしまうと、
普通の若い子たちは怖くなって何も聞けなくなってしまいます。
なので、「忙しい時ほど、スタッフ同士ご機嫌でコミュニケーションをとる」
というのが、仕事をする上で私が一番気を付けていることかもしれません。
人の悩みは「人間関係」が9割と、某アドラーさんが言ってましたし。

お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、私はどちらかというと口が悪い方なので、
時には小池さんに「この小娘が〜!」とか言っちゃったりしますけど、
恐らく私は見かけほど怖い先輩ではないです。たぶん。どうでしょう…。

また、男性獣医師女性獣医師では、それぞれ大変なことが違ったりするんですが、
動物看護士も男性の場合と女性の場合で苦労することが異なるようです。
動物たちは背が高かったり声が低い人を、怖がったりしますからね。
全部をフォローは出来ないでしょうが、私のできる範囲で
動物病院のリアルな姿を示せたら良いなあと思います。

そのかわりと言っちゃなんですが、勉強料じゃないけど、提供してもらおうじゃないですか。

若い体力、労働力を!

鈴木くん

手を薬浴中のまりちゃんを押さえる鈴木くん
※もちろん押さえているほうが鈴木くんです。

実習生恒例の課題、床掃除制覇にも取り組んでもらう予定です。
頑張って!心の底から応援してるよ!
(終わらないと残りは私たちがやることになるので)

これ以外にも動物病院業務を30個ぐらいお願いしています。
暇になんかさせませんよ!
鈴木くんに興味が湧いた方、是非話しかけてみてください!
飼い主さんとのお喋りも良い経験になりますからね〜

実習は3/31までですが、どうぞよろしくお願い致します。

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