ブログ

[スタッフのこと]

2024年04月30日

小池さん&黒田さん の なれそめ話

こんにちは、獣医師の大野です。

のんさん、9歳になりました!
人間なら管理職クラスですね。

ばんざい

↑世界一かわいい管理職


先日ネットニュースで、
【「入社前と話が違う」退職代行サービスに新入社員から依頼相次ぐ】
との記事が。
記事を読んでみたところ、髪色自由なはずなのに入社式で黒髪を強要され、
「もうあんな会社とは話できない」と退職代行サービスに依頼したとのこと。
ぷんすか

なんか・・・大変ですね。今はこれが普通なんでしょうか。
まあ、合わない会社や合わない仕事ってありますし、
思い悩んで自殺してしまったりする人もいることを考えると、
入って数日という早い決断も悪くないのかもしれませんが…。
個人的には「もうあんな会社と話できない」ってぐらい気が強いのに、
でも自分では言えないんだ…という、ちょっとアンバランスなものを感じました。
辞める方は「あんな会社」と思っているでしょうし、会社の方は会社の方で
「そんな奴、遅かれ早かれトラブルになるだろうからいらないでしょうし、
お互い様でしょうね〜。

良い職場・良い人材に巡り合うかどうかって本当に運です。
CMで良く流れている【転職サービス】みたいな会社が獣医療業界にもあります。
そういうところに依頼すればいくらでも人材は来るのかもしれませんが、
でも実は頻繁に「利用しませんか?」の営業が来るこの手の会社、
広告掲載費無料を謳ってたりしますけど、仮にお願いして1人採用になった場合には、
最終的に費用が7桁かかったりしますので、できれば自然に来て欲しい…。
とぶかね

でも、よく知っている人ならまだしも、
どんな人かわからないまま採用もそれはそれで怖い…。
動物病院という職場環境で言うと、動物看護師やトリマーは圧倒的に女性が多く、
その為【女の園】になりやすいのですが、女性はわかると思いますけど
女の園って超大変なんです。

私は高校受験の時本命の県立も滑り止めの私立も、
全て女子校を受験しました。別に【男性恐怖症】とかそういうことではありません。
【共学校に必ずいる“何でも色恋沙汰に結び付ける女子”が嫌い】だったからです。
子供の頃から比較的野生児だったので、
女の子の友人と同じぐらい(それ以上?)男の子の友人もいたのですが、
「いっつも〇〇君と仲良くしてる〜」だの
「△△君は◇◇ちゃんと付き合ってるのに話しかけてる〜」だの、
いちいち全部を色恋沙汰に絡ませてくる【うるせえ女】がとにかく嫌いでした。
こういうの

↑こういうの。

奴らの性質を考えると、人生に異性がいないなんてありえないでしょうし、
ということは絶対に女子校は避けるはず!という考えのもと受験をし、
めでたく県立の女子校へ進学しました。

「女子校なんて・・・大変そう・・・」とか言われること結構ありましたが、
少なくとも私の通った高校は全っ然そんなことありませんでした。
勉強にしろ部活にしろ趣味にしろ、みんなそれぞれ
自分のしたいことに一生懸命取り組むけれど、
何を頑張ろうが誰もそれをバカにしたり笑ったりしない、
お互いがお互いを応援することを普通にできる学校でしたので、
【いじめ】とも縁のない学校生活でした。
女子校


そんな高校時代を経験したので、
「なんでも色恋沙汰に絡めてくるような変な女は、きっと小中学校だったから存在したんだ。
年齢を重ねれば精神的に大人になるのだから、そういうやつも少なくなるはず。
女性が多いことは怖いことではない!」

と思いました。

でも・・・
大学時代はやはり上記のような【うるせえ女】がうじゃうじゃいまして、
「あれ・・・?おかしいな・・・」と思いましたし、
社会人になって就職してからもその手の女はもちろん存在し、
加えて「女の敵は女だな」と確信するような経験も沢山しました。

院長はご存じの通り男性ですので、直接的に
女同士の争いに巻き込まれる様な経験はないようです。
でも、巻き込まれた経験はないにしろ、女性陣がこの件で非常に苦労する様は
身近でたくさん見てきていますので、そんなことにならない様に、ということに
気を配ってくれていると思います。

※最近、世のおじさま院長先生方は
「スタッフ間のトラブルは自分には関係ない。勝手にやってくれ」
「モラハラ・パワハラのようなことがスタッフ間で行われていても、
言ってることが間違ってなければどんな言い方をしようが構わない」
というスタンスの方が大多数であることに気付きました。
そもそも不穏な空気に気付いていない人も多いようですし…。
だからか!だからああいうお局が全然スタンス変えずに幅利かしてんだな。
お局

↑こういうお局様。怖っ!なんか眉毛ないし。
だからそういうスタッフは長く留まるのに新しく入る若い子がすぐ辞めちゃうんだな。
だから好条件なのに人が続かないせいで何年も求人してる【地雷病院】が多いんだな(笑)。

院長・・・うちが平和なのはあなたのお陰ですよ・・・感謝!

馬場さんと私は過去に院長と数年働いていましたので、
私たちがどんな人なのかを知った上での採用だったはずですが、
小池さんと黒田さんは2人とも2週間の学生実習からの採用ですので、
もしかしたら…と言う危険性もありました。
が、自分で言うのもなんですが、私たち、見る目あると思います(笑)。
お陰様で争いごともなく、変な派閥もなく、
とっても平穏な動物病院になっていると思います。(たぶん・・・)

というわけで前置きが長くなりましたが、
今日は小池さんと黒田さんの実習〜当院の正社員になるまでのお話をしたいと思います。


2019年の夏、当時専門学校生だった小池さんが当院に2週間実習に来ました。
小池さんは【動物看護科】でも【トリマー科】でもなく、
【ペット総合科】という看護とトリミングとドッグトレーニングを
バランスよく学ぶ学科に在籍していました。

実習生だからと言うことを差し引いてもとても大人しい印象で、
話しかければ答えてくれるけど自分からはあまり話さないタイプ。
当院ではスタッフの印鑑に犬や猫のイラストの入ったものを作っているのですが、
小池さんが選んだイラストはシェパード。
小池さんに大型犬のイメージがなかったので、「チワワとかにするかと思った…」と言ったら
「そうですか〜?大型犬も好きですよ〜」と言ってましたが、
後日小池さんのお母さんがいらっしゃった際に、
「あ〜、あの子が小さい頃、シェパード飼ってたのよ」とのこと。
数年一緒にいても一度も話してくれたことない!初耳!
・・・みたいなことは今でも結構あります(笑)。

でもお願いした仕事は黙々と丁寧にこなしてくれていましたのでとても好印象でした。

当時当院は唯一の看護師の馬場さんが育休中で看護師がおらず、
いずれ戻って来る予定はあったものの人手は足りていませんでした。
ただ、院長と私と馬場さんの共通の知り合いの
動物看護師Aさんという方が転職を考えており、
年明けには今勤めているところを退職して当院に来てくれることになっていました。

聞けば小池さんも店舗がいくつもあるような大規模トリミングサロンに就職が決まっており、
双方ともうちに就職という可能性がゼロの状態から実習スタートでした。

ただ、実習をする中で小池さんから色々話を聞いたところ、
・トリミングがメインで仕事が出来るので、決まっている就職先はその点では理想的
・職場は女性だらけである
・既に数回のインターンシップと週1でアルバイトに行っている
・既にスタッフから無視されたりしている
とのこと。
あら…それは…大変そうね…。

そして実習も終わりに差し掛かったころ、小池さんからこんな発言が。

「もし私がここで働きたいって言ったら、働けますか?」
え…うそ…嬉しい…嬉しいけど…!
でも、我々には既にうちに来てくれるという先約Aさんがいました。
仮にもし2名募集してたらそのまま採用だったと思います。が!

「ごめんね。とっても嬉しいんだけど、もう決まってる人がいるので…」
と泣く泣くお断りをしました。

というわけで、あとはAさんが来てくれるのを待つのみです。
約束の日まではまだ数カ月ありましたが、その日に向けて準備開始。
Aさんはトリミングも出来るけどメインは看護師業務の予定でしたので、
ベテラン看護師が2人になったら、診察室を2つ可動させて…とか、
そうなると追加しなければいけない機器もあるな〜とか、
色々思いを巡らせつつ、業者に見積もりの手配をしたりしていました。

しかし!
約束の日を目前に、Aさんから「やはり転職はしない」との連絡が。

え゛〜〜〜!!!
今更そんな…だって来てくれるっていうから他の人をお断りしたのに!

と恨み節を言ったところでどうしようもありません。
そんなことを言っている時間はない!何とかしなくては…。

と思ったものの、横に目をやると院長はもう意気消沈。
「どうせうちには誰も来てくれないですよ。今更募集かけたって、
こんなへんぴなところにあるちっぽけな病院になんて誰も来ないですよ」

とすっかり自信を無くした様子。
いじいじ


そこでふと「そういえば、小池さんは・・・?」と思いつきました。
院長「いや〜どうですかね。もう就職先決まってますからね」
大野「でもさ、うちに来たいって言ってくれてたし、
   もしかしたら状況はもっと悪くなってて、ひょっとしたら宙ぶらりんかも。
   聞いてみないと分かんないさ!」


そんな風に院長を励ましたのですが、ここで重大な事実が判明。
院長「そういえば、履歴書は返却してしまってますし、連絡先が分かりません」
なんてこった!電話をしようにも番号もわからず、
手紙を書こうにも住所もわからず、手詰まりか…クソ…いや、待てよ?

大野「小池さんって、確かすぐそこのスーパーの精肉のとこでバイトしてたような・・・」
院長「でもシフトいつ入ってるとか全然わかんないですし、もう辞めてるかもしれないし…
   大体にして、気持ち悪がられるかもしれないですよ…」
大野「気持ち悪がられるぐらい痛くも痒くもないわ!それはそれでしょうがないけど、
   とりあえず行ってみよう!」


というわけで、その日のうちに戸惑う院長を助手席に乗せてスーパーへ。
精肉コーナーでウロウロしながら中を伺いましたが、なにせ精肉コーナーの人って
精肉の人

↑この格好なので、小池さんがいるのかいないのかも全くわからず。
するとタイミングよく割引シールを貼りに白い人が売り場に出てきました。

大野「あ、誰か出てきた!聞いてみよう!」
院長「え?あの人にですか?小池さんじゃないかもしれないですよ?」
大野「そうしたら取り次いでもらうまでよ」

と、まるで告白の直前でモジモジし始める中学生(院長)と
付き添いの友人(私)のように、白い人に話しかけました。

「怪しいもんではございません。小池さんはまだ
こちらで働いていますでしょうか?夏に小池さんが実習した先の動物病院ですが、
小池さんに伝えたいことがあるので、あんなかどうぶつ病院に連絡が欲しいと
伝えていただけますか?」


そして白い人は快くこの仲人的な役割を引き受けて下さり、数日後小池さんから連絡が!
そして二つ返事で来てくれることになりました。

ベテランAさんから新社会人小池さんに代わったことで
計画変更となった部分も多々ありますが、でも前向きに考えてみると…
まだ変な癖もついてない、どこにも染まっていない若者に
1から仕事を教えるので、これはこれでメリットです。
それに小池さんはトリミング技術は何の問題もないので、
この部分に関しての指導は恐らくいりません。
というわけで、【あんなか色】に染まった現在の小池さんがいるのです。
とは言え、小池さんは大人しいながらしっかり芯のあるタイプの人なので、
それほどどっぷり染まるわけではありませんが、ダイバーシティってことで!

一方、2年前の2022年春、実習に来てくれた黒田さん。
当時スタッフ一人の退職が決まっており、
院長と正社員2人(私と小池さん)とパート1人(馬場さん)ではちょっときついな〜、
新しく求人を出さなきゃいけないな〜という時でした。

そんな中、約2週間にわたって当院で実習をしてくれたのですが、
初日の実習が終わった後院長に、
大野「黒田さん・・・めっちゃ良くない?めっちゃ欲しくない?」 と確認しに行ったところ、
院長「めっちゃ良いですよ!めっちゃ欲しいですよ!」 とのこと。
私と院長、いつ如何なる時も同じ意見ってわけではないんですが、
こういう部分は99%で同じ考えになります。
多分、求めている人物像が同じだからです。

大野「うちに来てくんないかな〜?逃したくないな〜」
院長「でも…良い人材はどこに行ってもきっと声をかけられますよ。
うちみたいな所になんて来てくれないですよ。
どうせもっと素敵なとこに行っちゃいますよ…どうせうちなんて…」


出たよ、デジャヴ!

大野「そんなの、聞いて見なきゃわかんないじゃん!」
院長、こういう場面になるとなんだかすごく卑屈になります。
アゲイン


というわけでこんな時は私の行動力でカバーです。
私だって別に自信満々ってわけではないですけど、
会話してれば相手が好意的に思ってくれているかどうかぐらいはわかりますし、
何より【何もやらずに後悔】するぐらいなら
【やっちまった後悔】をしたいので。

「卒業後は病院勤務の動物看護師希望なの?」
「規模は大きいとこが良いの?小さいとこが良いの?」
「もう何か所か病院は行ってみたの?」


核心にはまだ触れず、でも毎日ちょっとずつ質問し、
黒田さんが当院のことをどう思っているのか、卒業後のことは
どの程度考えていてどんな希望があるのかをそれとなく質問。
で、頃合いを見計らって切り出しました。

大野「まだ他の病院診てないと思うし、
   最初の病院選びは慎重にしたほうが良いに決まってるんだけど、
   うちは黒田さんが来てくれると嬉しいな〜と思ってるよ」

と率直に伝えてみたところ

黒田「ホントですか?私も卒業後は本当はここで働きたいです。
   でも今2年生で、卒業までにあと1年以上あるので、
   今スタッフ足りてないなら誰か入っちゃいますよね…」
との返答が。

すぐに院長と協議。確かに人手はすぐに欲しい…と思っていた所でしたが、
でも!黒田さんが来てくれるなら…あと1年ちょっとこの人数で頑張ろうじゃないの!

ということで、それまでは学生アルバイトとして手を貸してもらいました。
週1ぐらいのペースでアルバイトに来てくれていましたが、途中何度も

「やっぱりもっといい病院見つけたんで、そっちに行きます」
と言われたらどうしよう…もちろん最初の病院選びは慎重に、
色んな所を見てみてちゃんと決めた方が良いに決まってます。
それは経験上重々承知しているのですが、
それは選ぶ側にとってです。迎える病院側としては、

「出来るだけ他を見ずに自分の所に来て欲しい。
他の病院の素敵なところに引かれてそっちに行かないで欲しい」

というのが本心です。


3年生の時にも病院実習があり、その時には当院とは違う動物病院へ
実習に行くことになりました。

「いろんな病院を見ておいで〜いい経験だよ〜」
とか余裕をぶっこいてる風に送り出したものの、
院長「黒田さん、別の病院に行くって言ったらどうしよう…」
大野「突然LINEとかで『もう行きません』とか来たら悲しい!」
とか、黒田さんの実習期間はそんなモヤモヤが付きまとう臆病者な私たち。
実習が終わってアルバイトで戻って来る初日にも、
「もし切り出されるとしたら今日かもしれない…」
とドキドキ。
でもちゃんと黒田さんは当院に戻ってきてくれました。
そして晴れて愛玩動物看護師国家試験に合格し、
晴れて正式に当院の動物看護師となりました。
結局やっちまった後悔もしてません。やっちまってあっぱれ!な当院です。


そういえば、あまり詳しくないのですが、YG性格検査というものがあります。
社交性とか客観性とか12の尺度で診断をし、5タイプの人間に分かれるらしいのですが、
YG

どれが良いとか悪いとかではなく、チームを作るに当たっては
5つのタイプがバランスよく存在しているととても良いチームになるとのこと。

よくある心理テストと違うところは、例えば同じ人であっても所属するチームによって
自分の立ち位置や役割が変わったりするので、そのチーム内で、なおかつ
そのチームのメンバーからみた他者評価で考えるようです。
課金はしてないので詳しくやってはないのですが、
お昼ご飯を食べながら「小池はコレっぽい」だの、「馬場は絶対コレ」だの
みんなで話し合ったところ・・・

恐らく当院、全部のタイプが存在します。
5人しかいなくて全タイプカバーできるなら、
もしかして・・・とっても良いチームかもしれませんね。

診療時間

ブログ記事一覧

PageTop