
2025年04月30日 [日常あれこれ]
10歳になったのんさんの黒歴史 と 現在ののんさん
こんにちは、獣医師の大野です。
4月23日はのんさんの10歳の誕生日でした。
誕生日とは言っても、のんさんは生後2〜3か月ぐらいの時に拾われたため、
本当の誕生日はのんさんのお母さんにしかわかりませんし、
のんさんがお母さん似だとすれば恐らくボーっとした猫な気がするので
聞いてみたとてよくわからないでしょう。
(会ってみたかったな〜たぶん変な子だと思う)
恐らく4月ぐらいかな〜ということで、こちらの都合で勝手に23日と決めました。
(私が23日生まれなので)。
TUBEの前田さん、バナナマンの設楽さん、森山直太朗さんと一緒の日だそうです。
紆余曲折あってのんさんを私が飼うことになった頃、
のんさんはやんちゃ盛りでした。
拾われたとき骨盤骨折をしていたため、少し後ろ足を引きずっていましたが、
それでも部屋を走り回り、当時はとてもスリムだったので隙間という隙間に入って行っては
埃まみれで戻ってきて私を驚かせ、埃を払おうと追いかける私に
「つかまえてごらんなさい♪」みたいに逃げる…というのを繰り返していました。
のんさんを飼い始めて困ったことが2つ、それは
@咬み癖
Aなんでも口に入れてしまうこと でした。
咬み癖は乳歯から永久歯に生え変わる時に比較的見られる現象ですが、
難しいのはその対処法です。
「この時期は仕方ないか〜」と思う反面、放置していると癖になってしまい
しっかり永久歯が揃った後でも癖だけ残ってしまう、というのもよくあります。
また、好きだから噛む というのもあるにはあります。
人間の赤ちゃんがタオルをしゃぶるのに近いものです。
私のことが好きでハムハムしているのだとしたら、
叱ったら傷つくんじゃないか…
とか色々思い悩みました。
これまでにも猫を飼育した経験はありましたが、人間:猫=1:1というのは初めてで、
私が叱ってもフォローしてくれる他の誰かや他の猫がいれば良いのでしょうが、
のんさんには私しかいない中で、叱られるってすごく悲しいんじゃないか・・・と。
でも、一人暮らしで飼っているということは、私が突然死んだりしたときには
誰かにのんさんを託すことになるかもしれません。
その時に咬み癖のある猫だったら、行く末の選択肢はかなり狭くなります。
いざという時に、誰でも“飼いたい!”と思うような猫に育てる
というのが私の最大の使命なので
この問題は何とか解決しておかなくてはなりません。どうしたもんか・・・
そんな時、私がお手本にしているのは【猫のお母さん】です。
猫のお母さんって、どんな人間よりも上手に子猫を立派に育て上げます。
誰に教わったわけでも育児書を読んだわけでもないだろうに、
人間のように「子供に老後の面倒を見てもらおう♪」とかもないだろうに、
何の躊躇いもなく献身的に教育まで行う母猫を私は尊敬していますし、
何年獣医師をやろうが絶対に敵わない相手だと思っています。
そんな猫のお母さんたちはどうしているか・・・
これまで関わってきた猫たちの行動を思い起こしてみると・・・
例えばしっぽにじゃれて子猫が遊んでいたり、
鬱陶しいぐらい絡んできてもお母さん猫は適当に相手をし、
多少咬まれても怒ったりはしません。
でも度を越してうるさかったり、強く咬んだ時は
怖い顔でパンチしたり、子猫が「いたい!」って声をあげる程度に咬み返す・・・
「コレだ!」
ということで早速実行してみました。
のんさんは咬むタイミングが大体決まっていて、遊んでいるときです。
紐で遊んでいて興奮してくると、全く関係ない足首などを咬んできたりします。
「今度強く咬んできたときには取っ捕まえて私も咬んでみよう」
と心に決めました。とはいえ、どこを咬もうか・・・
毛が少ないところなんてないので、毛のことは気にしないことにしました。
口に入った毛はうがいをしよう。
首?背中?腹?と色々考えましたが、
首はお母さん猫が運搬の時に咥える場所なので恐らく痛みが伝わりません。
お腹は内臓傷つけても困るのでやめておこう。
ということで背中が選ばれました。
背中は骨まで届かなければ大丈夫ですし、皮も厚めです。
で、のんさんと遊びながら今か今かと待っていたところ、かなり強く咬まれたので、
すぐに抱き上げて背中をガブッとしましたが、反応なし。
たぶん、手加減をしてしまったんですね。すぐに2発目のガブッをしたところ、
「ギャッ!」と鳴いたので床におろしました。
のんさんはまさか私が咬むとは思ってなかったようで、びっくりした顔をして
少し離れたところからコチラを見ていました。
↑こんな感じの切ない顔をしてました。
その後は何事もなかったような顔をしていましたが、
たぶん何か考えていたんだと思います。しばらく近寄ってきませんでした。
可哀そうなことをしてしまったかもしれない・・・
少し後悔したのと、もしこれで関係性が悪くなったらどうしよう・・・
と思いましたが、数時間するといつも通り寄ってきたので抱き上げ
「痛かったね。でもかーちゃんも痛かったよ。咬まれると痛いね。もうやめようね」 とクドクドネチネチ説教&仲直りをしました。
この1回で咬む回数は格段に減りました。
残念ながらゼロにはならなかったのですが、のんさんはかなりどんくさい猫故に、
咬もうとしても回避は簡単なので良しとすることにしています。
ドライヤーをかけている時なんかは未だに軽めに咬んだきたりもしますが、
「ダメ!痛い!」と言われれば2発目は来ません。
↑その代わり納得いかない雰囲気は出してきます
また、知らない人が触っても咬んだりしないので、合格としています。
もう一つ悩んでいたこと、なんでも口に入れてしまう問題。
人が食べているものも気になるし、食べ物ではなくても
テレビの後ろから出ている電源コードが気になってハムハムしてみたり、
ゴミ箱に頭を突っ込んで口に入れられるものはないか探してみたり・・・
まずは環境を整えるべく、お金がない時でしたが引っ越しをし、
部屋数を1つ増やしてのんさんに専用の部屋を与えました。
そこの部屋では何をしても良いことにしよう。
メンタルの弱い子だから、極力叱らなくて済むように、
叱られることを先に予測して排除しておこう と決めました。
ティッシュペーパーは箱からヒラヒラ出ているのが楽しくてハムハムしてしまうので
のんさんが小さい頃は我が家はリビングでもトイレットペーパーを使用していました。
最悪食べても溶けやすいので。
また、ゴミ箱は
↑全てこれにして、フックで壁に引っ掛けられるようにして床には置かないことにしました。
のんさんは壁をよじ登ったりはできないですし、
バケツとしても使用できるし洗いやすい、
間口が広いのでゴミを投げ入れるのも、バスケやってるみたいで楽しい(私が)
と良いことづくしでした。
テレビの後ろには入れないように100均で屋外用の猫除けトゲトゲマットを買って置き、
↑こんなの。しかし子猫は足が小さいので気にならないらしい
私の目が届かない時(留守番中や料理中)は危険なものがないのん部屋にいてもらって、
目が届く時はリビングもOKとしました。
キッチンは食べ物があるので危険 かつ 不衛生なので立ち入り禁止、
風呂場やトイレは洗剤が多いのと水難事故が起きそうで危険なので立ち入り禁止、
私の寝室は喘息で眠れなくなると困るので立ち入り禁止 となり
のんさんの活動範囲は6畳の猫部屋と10畳のリビングのみとなりましたが、
猫1匹ならこれだけあれば十分です。キャットタワーも複数あるし。
安全対策はバッチリ!と思っていたのですが、1歳を過ぎたある日、仕事から帰宅すると
いつも窓から私の車が駐車場に入るのを見ているはずののんさんがいない。
急いで部屋に入ると、うつろな目でぐったりしたのんさん・・・・・・の側には
10か所ぐらい吐き戻しをした痕が・・・。
何?何やったの?どうしたの?
よく見ると吐物の中に細長い紐が入っていました。
・・・?なぜ紐が?こんな危険なもの、置いてないはずだけど・・・
でもなんかこの色・・・どっかで見たことあるぞ?
で、正体がわかりました。100均で購入した
↑こんな感じのマットを敷いてあげてたんですが、その角っこをガジガジして、
そこからビーッと引っ張って紐状にほどき、それを食べた とのこと。
え?マットも敷けないってこと?これだけ気を付けてるのに・・・やってくれるぜ!
吐物の中に紐は入っていたものの、何列分ほどいたのかもわからないので、
まだお腹に残っているのか、すべて吐き出した後なのかがわからない・・・
ただ、食べたということは事実で、そして今もまだ吐いていてぐったりしているのも事実・・・
・・・となれば、明日お腹を開けるしかない!幸か不幸か、明日私はお休みだ・・・
「もう今日は何にも食べちゃダメね。明日お腹開けるからね!」
と宣告してものんさんはうつろな目をしていました。まったくもう!
もう少し内科で様子を見てみてもよかったのかもしれませんが、
その日を逃すとしばらく私の休みがなかったのと、
もし腸に残っているなら状態が今より悪くなる前に取り出した方が
その後の回復が早いだろうと判断し、翌日試験開腹を行いました。
結果的には胃や腸の中には何も入っておらず、何度も吐き戻しをしたことで
心身共に疲れてぐったりしていただけのようでした。良かった・・・
対処が遅いと腸が壊死してしまったりしてかなり大変なことになるので。
麻酔から覚めたのんさんは翌日からご飯を食べ始めましたが、またもや事件が。
のんさん、腕についている点滴のチューブが気になって仕方ない(神経質!)
ぶんぶん振っても取れないし、エリザベスカラーのせいで口が届かない・・・
さあどうしたもんか・・・あれ?腕に刺さってる部分は届かないけど、
点滴に近いところのチューブなら口が届くぞ? ということに気づいたのんさん。
しかも点滴のチューブはのんさんが大好きな弾力のある素材です。
院長が気づいたときには点滴のチューブを咬みちぎり、そこから血液が逆流したようで、
ケージの中が血だらけになっていたとのこと。そして院長にとても怒られたようです。
しかも当時の記録を見返してみたところ、
どうやらのんさんは同じことを3回も繰り返したようです。バッキャロー!
それ以来、のんさんに静脈点滴は難しい、ということになりました。
幸い以降大きな病気はしていないので良かったのですが、
10歳を超えてしっかりシニアとなったのんさん、
点滴のお世話にならないことを祈るばかりです。
◆◇おまけ◇◆
のんさんは幼き頃、人間の食べ物にも非常に興味を示していましたが、
この10年、私は絶対にあげませんでした。
「のんちゃん、これは毒なの。食べたらとっても体に悪いの。
のんちゃんは大事だから、毒を食べさせるわけにはいかないの」
(↑じゃあオマエも食うな)
また、食卓に上がってはいけないと教え込んだことで
のんさんは部屋に漂う匂いだけを嗅いで10歳まで過ごしてきました。
でも先日10歳のお誕生日が近くなり、何かプレゼントを・・・と考えた時、
「今まであげたことなかったけど、
本当はキャットフード以外のものも食べたいかな・・・」
と思い始めました。人間の食べ物を与えるのはよくないんですが、
もし今後のんさんが病気になって食欲がない時なんかに、
これは実は大好物♡みたいなものがあると
選択肢が増えるんじゃないかと思いまして・・・。
味付けなしで、少量なら・・・と考えた結果、
↑マグロの赤身を購入。私は普段刺身なんて買いません。高いから。
これも4切れで754円ですよ?高くないですか?半額で買ったけど。
しかも買ってから気づきました。
前日(22日)に購入したのに、消費期限も前日(22日)。
おっと!痛恨のミス!
でもいいです。前夜祭にあげて、もしすごく好きなようなら
誕生日当日(23日)にまた買ってきてあげます。
だって10歳のアニバーサリーですもの。
もしかしたら魚は好きじゃないって可能性もあるので、ささみもボイルして
↑こんな感じ。紅白でめでたいですね。
ついでに毎日食べてるティースプーン1杯分のダイエット用缶詰も添えて
どれが一番好きかな?さあ、食べるがよい!
のんさんを放流したところ、
一心不乱に食べてます、いつもの缶詰を!
これはひょっとすると、隣に気づいてない可能性もあります。
まずは慣れたもので腹ごしらえと言ったところでしょうか。
おや、お皿をきれいに舐めてますね。上品ですね・・・
これはにゃんだ〜?
おっと!ささみのお皿に気がついた!クンクンにおいを嗅いでいます。
ぷいっ!
ええ〜〜〜〜!!食べないの!?
お腹いっぱいなのかな〜と思い、1時間ぐらい置いておいたところ、結果は
↑一度もペロッとすることもなく終了。悲しい!
なので誕生日当日に買いなおす必要もないほどマグロには興味がないようです。
残りの3切れは私のお腹に仕舞いました。
いや、いいんですけどね。人の食べ物欲しがらないようにしたかったんで、
ちゃんと望んだように育ったんですけど、本当にコレでいいのか!?
というわけで、誕生日当日、リベンジしました。
じゃ〜ん!サーモン!高い!これは高いぞ!100gあたり459円!
しかも値引きシールがついてない!
本当はもっと安いの探したかったんですが、仕事帰りにスーパーに寄るので
時間的にもうあまり残っておらず、これでも3軒目でやっと見つけたサーモンです。
お誕生日おめでとうのんさん!さあ、食べるがよい。
うそ〜ん! まさかの肛門を見せつけてくるのんさん。
サーモン、肛門、私は悶々
(悲しみのあまり、韻踏んでみたもん!)
まったく口を付けず、あまりに悔しかったので、
のんさんの皿のまま醤油かけて食べました。
というわけで、
なんでも食べたがる猫に10年間人間の食べ物を与えなかったら
まったく見向きもしなくなる
ということがわかりました。
確かに最近はゴミ箱を床に置いておいても全くイタズラしないです。
良い子に育ったということで!
◆◇ハラスメントリポート◇◆
加害者:動物看護師 黒田
被害者:のんさん
ハラスメントの種類:リボンの強要
頂き物のお菓子の箱についていたリボンを首につけられたのんさん
↑とてもいやそう。
でもしばらくしたらしっくり来たのかみんなに見せびらかしてました。
いいとこの私立通ってる子みたいで素敵よ♡
4月23日はのんさんの10歳の誕生日でした。
誕生日とは言っても、のんさんは生後2〜3か月ぐらいの時に拾われたため、
本当の誕生日はのんさんのお母さんにしかわかりませんし、
のんさんがお母さん似だとすれば恐らくボーっとした猫な気がするので
聞いてみたとてよくわからないでしょう。
(会ってみたかったな〜たぶん変な子だと思う)
恐らく4月ぐらいかな〜ということで、こちらの都合で勝手に23日と決めました。
(私が23日生まれなので)。
TUBEの前田さん、バナナマンの設楽さん、森山直太朗さんと一緒の日だそうです。
紆余曲折あってのんさんを私が飼うことになった頃、
のんさんはやんちゃ盛りでした。

拾われたとき骨盤骨折をしていたため、少し後ろ足を引きずっていましたが、
それでも部屋を走り回り、当時はとてもスリムだったので隙間という隙間に入って行っては
埃まみれで戻ってきて私を驚かせ、埃を払おうと追いかける私に
「つかまえてごらんなさい♪」みたいに逃げる…というのを繰り返していました。
のんさんを飼い始めて困ったことが2つ、それは
@咬み癖
Aなんでも口に入れてしまうこと でした。
咬み癖は乳歯から永久歯に生え変わる時に比較的見られる現象ですが、
難しいのはその対処法です。
「この時期は仕方ないか〜」と思う反面、放置していると癖になってしまい
しっかり永久歯が揃った後でも癖だけ残ってしまう、というのもよくあります。
また、好きだから噛む というのもあるにはあります。
人間の赤ちゃんがタオルをしゃぶるのに近いものです。
私のことが好きでハムハムしているのだとしたら、
叱ったら傷つくんじゃないか…
とか色々思い悩みました。
これまでにも猫を飼育した経験はありましたが、人間:猫=1:1というのは初めてで、
私が叱ってもフォローしてくれる他の誰かや他の猫がいれば良いのでしょうが、
のんさんには私しかいない中で、叱られるってすごく悲しいんじゃないか・・・と。
でも、一人暮らしで飼っているということは、私が突然死んだりしたときには
誰かにのんさんを託すことになるかもしれません。
その時に咬み癖のある猫だったら、行く末の選択肢はかなり狭くなります。
いざという時に、誰でも“飼いたい!”と思うような猫に育てる
というのが私の最大の使命なので
この問題は何とか解決しておかなくてはなりません。どうしたもんか・・・
そんな時、私がお手本にしているのは【猫のお母さん】です。

猫のお母さんって、どんな人間よりも上手に子猫を立派に育て上げます。
誰に教わったわけでも育児書を読んだわけでもないだろうに、
人間のように「子供に老後の面倒を見てもらおう♪」とかもないだろうに、
何の躊躇いもなく献身的に教育まで行う母猫を私は尊敬していますし、
何年獣医師をやろうが絶対に敵わない相手だと思っています。
そんな猫のお母さんたちはどうしているか・・・
これまで関わってきた猫たちの行動を思い起こしてみると・・・
例えばしっぽにじゃれて子猫が遊んでいたり、
鬱陶しいぐらい絡んできてもお母さん猫は適当に相手をし、
多少咬まれても怒ったりはしません。
でも度を越してうるさかったり、強く咬んだ時は
怖い顔でパンチしたり、子猫が「いたい!」って声をあげる程度に咬み返す・・・
「コレだ!」
ということで早速実行してみました。
のんさんは咬むタイミングが大体決まっていて、遊んでいるときです。
紐で遊んでいて興奮してくると、全く関係ない足首などを咬んできたりします。
「今度強く咬んできたときには取っ捕まえて私も咬んでみよう」
と心に決めました。とはいえ、どこを咬もうか・・・
毛が少ないところなんてないので、毛のことは気にしないことにしました。
口に入った毛はうがいをしよう。
首?背中?腹?と色々考えましたが、
首はお母さん猫が運搬の時に咥える場所なので恐らく痛みが伝わりません。
お腹は内臓傷つけても困るのでやめておこう。
ということで背中が選ばれました。
背中は骨まで届かなければ大丈夫ですし、皮も厚めです。
で、のんさんと遊びながら今か今かと待っていたところ、かなり強く咬まれたので、
すぐに抱き上げて背中をガブッとしましたが、反応なし。
たぶん、手加減をしてしまったんですね。すぐに2発目のガブッをしたところ、
「ギャッ!」と鳴いたので床におろしました。
のんさんはまさか私が咬むとは思ってなかったようで、びっくりした顔をして
少し離れたところからコチラを見ていました。

↑こんな感じの切ない顔をしてました。
その後は何事もなかったような顔をしていましたが、
たぶん何か考えていたんだと思います。しばらく近寄ってきませんでした。
可哀そうなことをしてしまったかもしれない・・・
少し後悔したのと、もしこれで関係性が悪くなったらどうしよう・・・
と思いましたが、数時間するといつも通り寄ってきたので抱き上げ
「痛かったね。でもかーちゃんも痛かったよ。咬まれると痛いね。もうやめようね」 とクドクドネチネチ説教&仲直りをしました。
この1回で咬む回数は格段に減りました。
残念ながらゼロにはならなかったのですが、のんさんはかなりどんくさい猫故に、
咬もうとしても回避は簡単なので良しとすることにしています。
ドライヤーをかけている時なんかは未だに軽めに咬んだきたりもしますが、
「ダメ!痛い!」と言われれば2発目は来ません。

↑その代わり納得いかない雰囲気は出してきます
また、知らない人が触っても咬んだりしないので、合格としています。
もう一つ悩んでいたこと、なんでも口に入れてしまう問題。
人が食べているものも気になるし、食べ物ではなくても
テレビの後ろから出ている電源コードが気になってハムハムしてみたり、
ゴミ箱に頭を突っ込んで口に入れられるものはないか探してみたり・・・
まずは環境を整えるべく、お金がない時でしたが引っ越しをし、
部屋数を1つ増やしてのんさんに専用の部屋を与えました。
そこの部屋では何をしても良いことにしよう。
メンタルの弱い子だから、極力叱らなくて済むように、
叱られることを先に予測して排除しておこう と決めました。
ティッシュペーパーは箱からヒラヒラ出ているのが楽しくてハムハムしてしまうので
のんさんが小さい頃は我が家はリビングでもトイレットペーパーを使用していました。
最悪食べても溶けやすいので。
また、ゴミ箱は

↑全てこれにして、フックで壁に引っ掛けられるようにして床には置かないことにしました。
のんさんは壁をよじ登ったりはできないですし、
バケツとしても使用できるし洗いやすい、
間口が広いのでゴミを投げ入れるのも、バスケやってるみたいで楽しい(私が)
と良いことづくしでした。
テレビの後ろには入れないように100均で屋外用の猫除けトゲトゲマットを買って置き、

↑こんなの。しかし子猫は足が小さいので気にならないらしい
私の目が届かない時(留守番中や料理中)は危険なものがないのん部屋にいてもらって、
目が届く時はリビングもOKとしました。
キッチンは食べ物があるので危険 かつ 不衛生なので立ち入り禁止、
風呂場やトイレは洗剤が多いのと水難事故が起きそうで危険なので立ち入り禁止、
私の寝室は喘息で眠れなくなると困るので立ち入り禁止 となり
のんさんの活動範囲は6畳の猫部屋と10畳のリビングのみとなりましたが、
猫1匹ならこれだけあれば十分です。キャットタワーも複数あるし。
安全対策はバッチリ!と思っていたのですが、1歳を過ぎたある日、仕事から帰宅すると
いつも窓から私の車が駐車場に入るのを見ているはずののんさんがいない。
急いで部屋に入ると、うつろな目でぐったりしたのんさん・・・・・・の側には
10か所ぐらい吐き戻しをした痕が・・・。
何?何やったの?どうしたの?
よく見ると吐物の中に細長い紐が入っていました。
・・・?なぜ紐が?こんな危険なもの、置いてないはずだけど・・・
でもなんかこの色・・・どっかで見たことあるぞ?
で、正体がわかりました。100均で購入した

↑こんな感じのマットを敷いてあげてたんですが、その角っこをガジガジして、
そこからビーッと引っ張って紐状にほどき、それを食べた とのこと。
え?マットも敷けないってこと?これだけ気を付けてるのに・・・やってくれるぜ!
吐物の中に紐は入っていたものの、何列分ほどいたのかもわからないので、
まだお腹に残っているのか、すべて吐き出した後なのかがわからない・・・
ただ、食べたということは事実で、そして今もまだ吐いていてぐったりしているのも事実・・・
・・・となれば、明日お腹を開けるしかない!幸か不幸か、明日私はお休みだ・・・
「もう今日は何にも食べちゃダメね。明日お腹開けるからね!」
と宣告してものんさんはうつろな目をしていました。まったくもう!
もう少し内科で様子を見てみてもよかったのかもしれませんが、
その日を逃すとしばらく私の休みがなかったのと、
もし腸に残っているなら状態が今より悪くなる前に取り出した方が
その後の回復が早いだろうと判断し、翌日試験開腹を行いました。

結果的には胃や腸の中には何も入っておらず、何度も吐き戻しをしたことで
心身共に疲れてぐったりしていただけのようでした。良かった・・・
対処が遅いと腸が壊死してしまったりしてかなり大変なことになるので。
麻酔から覚めたのんさんは翌日からご飯を食べ始めましたが、またもや事件が。
のんさん、腕についている点滴のチューブが気になって仕方ない(神経質!)
ぶんぶん振っても取れないし、エリザベスカラーのせいで口が届かない・・・
さあどうしたもんか・・・あれ?腕に刺さってる部分は届かないけど、
点滴に近いところのチューブなら口が届くぞ? ということに気づいたのんさん。
しかも点滴のチューブはのんさんが大好きな弾力のある素材です。

院長が気づいたときには点滴のチューブを咬みちぎり、そこから血液が逆流したようで、
ケージの中が血だらけになっていたとのこと。そして院長にとても怒られたようです。
しかも当時の記録を見返してみたところ、
どうやらのんさんは同じことを3回も繰り返したようです。バッキャロー!
それ以来、のんさんに静脈点滴は難しい、ということになりました。
幸い以降大きな病気はしていないので良かったのですが、
10歳を超えてしっかりシニアとなったのんさん、
点滴のお世話にならないことを祈るばかりです。
◆◇おまけ◇◆
のんさんは幼き頃、人間の食べ物にも非常に興味を示していましたが、
この10年、私は絶対にあげませんでした。
「のんちゃん、これは毒なの。食べたらとっても体に悪いの。
のんちゃんは大事だから、毒を食べさせるわけにはいかないの」
(↑じゃあオマエも食うな)
また、食卓に上がってはいけないと教え込んだことで
のんさんは部屋に漂う匂いだけを嗅いで10歳まで過ごしてきました。
でも先日10歳のお誕生日が近くなり、何かプレゼントを・・・と考えた時、
「今まであげたことなかったけど、
本当はキャットフード以外のものも食べたいかな・・・」
と思い始めました。人間の食べ物を与えるのはよくないんですが、
もし今後のんさんが病気になって食欲がない時なんかに、
これは実は大好物♡みたいなものがあると
選択肢が増えるんじゃないかと思いまして・・・。
味付けなしで、少量なら・・・と考えた結果、

↑マグロの赤身を購入。私は普段刺身なんて買いません。高いから。
これも4切れで754円ですよ?高くないですか?半額で買ったけど。
しかも買ってから気づきました。

前日(22日)に購入したのに、消費期限も前日(22日)。
おっと!痛恨のミス!
でもいいです。前夜祭にあげて、もしすごく好きなようなら
誕生日当日(23日)にまた買ってきてあげます。
だって10歳のアニバーサリーですもの。
もしかしたら魚は好きじゃないって可能性もあるので、ささみもボイルして

↑こんな感じ。紅白でめでたいですね。
ついでに毎日食べてるティースプーン1杯分のダイエット用缶詰も添えて

どれが一番好きかな?さあ、食べるがよい!
のんさんを放流したところ、

一心不乱に食べてます、いつもの缶詰を!
これはひょっとすると、隣に気づいてない可能性もあります。
まずは慣れたもので腹ごしらえと言ったところでしょうか。
おや、お皿をきれいに舐めてますね。上品ですね・・・

これはにゃんだ〜?
おっと!ささみのお皿に気がついた!クンクンにおいを嗅いでいます。

ぷいっ!
ええ〜〜〜〜!!食べないの!?
お腹いっぱいなのかな〜と思い、1時間ぐらい置いておいたところ、結果は

↑一度もペロッとすることもなく終了。悲しい!
なので誕生日当日に買いなおす必要もないほどマグロには興味がないようです。
残りの3切れは私のお腹に仕舞いました。
いや、いいんですけどね。人の食べ物欲しがらないようにしたかったんで、
ちゃんと望んだように育ったんですけど、本当にコレでいいのか!?
というわけで、誕生日当日、リベンジしました。

じゃ〜ん!サーモン!高い!これは高いぞ!100gあたり459円!
しかも値引きシールがついてない!
本当はもっと安いの探したかったんですが、仕事帰りにスーパーに寄るので
時間的にもうあまり残っておらず、これでも3軒目でやっと見つけたサーモンです。

お誕生日おめでとうのんさん!さあ、食べるがよい。

うそ〜ん! まさかの肛門を見せつけてくるのんさん。
サーモン、肛門、私は悶々
(悲しみのあまり、韻踏んでみたもん!)
まったく口を付けず、あまりに悔しかったので、
のんさんの皿のまま醤油かけて食べました。
というわけで、
なんでも食べたがる猫に10年間人間の食べ物を与えなかったら
まったく見向きもしなくなる
ということがわかりました。
確かに最近はゴミ箱を床に置いておいても全くイタズラしないです。
良い子に育ったということで!
◆◇ハラスメントリポート◇◆
加害者:動物看護師 黒田
被害者:のんさん
ハラスメントの種類:リボンの強要
頂き物のお菓子の箱についていたリボンを首につけられたのんさん

↑とてもいやそう。
でもしばらくしたらしっくり来たのかみんなに見せびらかしてました。

いいとこの私立通ってる子みたいで素敵よ♡
