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[日常あれこれ]

2026年08月31日

のんさんはこの界隈で一番不幸な猫なのか否かを検証する

こんにちは、獣医師の大野です。

のんさんは猫の中ではかなり感情表現、殊に顔の表情が豊かです。
飼い主の私でなくても、たとえ初対面だったり猫に詳しくない人にでも
喜怒哀楽がはっきりわかる顔をしています。

喜怒哀楽

のんさんの場合は【喜怒哀楽】にプラスして【悟】という感情があります。
お釈迦様のように悟りを開いたような顔、物事の深淵を見つめるような、
そんな哲学的な顔です。
悟り

院長はこれをな〜んにも考えていない、な〜んとも思っていない顔と言います。
0点!わかってないな〜

あと実は割と多いのが【困】の感情。
困

↑紙袋の取っ手に頭が入って抜けなくなったアホなのんさん


比率で言うとこんな感じ
円グラフ


比較的いつもご機嫌なタイプだと思いますが、
全感情の1割ぐらいある(と飼い主は思っている)【哀】の感情
最近ちょいちょいこの感情を見かけます。
まるでこの世の不幸を全て背負ったような、
この地域で一番不幸な猫は自分だ!みたいな顔をしてきます。
誰が一番可哀そうな猫かを決めるのはとても難しいですが、
少なくともそれはのんさんではない、と飼い主は思うので、
今日はのんさんがそう主張する場面をご紹介しようと思います。

CASE1:ご飯が・・・

のんさんは糖尿病の治療中なので、是非とも食べて欲しいのが
アドバンスト

こちらの糖尿病用のご飯。
でも体重管理用でもあるのでカロリーが低めであまりテンションが上がりません。
なので好きなご飯を数粒入れてあげるのですが、
どうやってるのか知らないけど上手に美味しいのだけ食べます。
動物たちってこれよくやりますけど、箸で食べるとかならまだしも、
絶対難しいですよね。器用なもんです。

で、この顔。

これじゃない

ご飯は食べたら目の前から消えてなくなる、
それが未だによく理解できていないようです。可哀そう・・・


CASE2:お気に入りのベッドが・・・

のんさん相変わらずご飯を食べたり水を飲んだりがへたくそです。
ドカ食い・がぶ飲みしたら絶対吐くよって何度忠告しても
ついやってしまいます。そして吐きます。

つるつるの床とかに吐いてくれれば良いのですが、
キャットタワーの上からとか吐かれると結構悲惨です。
お陰で我が家は月1ぐらいでカーテンを洗ってます。
これほどカーテンをまめに洗濯している家はまずないでしょう。

先日は自分のベッドに吐いてしまったようでしたので、
クッションのベッドを手洗いして乾くのを待っていたのですが・・・

むきだし!

のんちゃんの ベッドが なくなったにゃ…
わざと吐いたんじゃないのに・・・みたいな顔しないで。


CASE3:お気に入りの場所なのに・・・

のんさんを連れてくる時に使用するキャリーバッグですが、
普段自宅にいる時も中にタオルを入れておいて
いつでも中に入れるようにしています。
なので自宅でも病院でも気に入ってよく中で寝ています。
雷様対策

↑お腹を冷やすと良くない気がするので毛布を掛けてみる

のんさんにとってキャリーバッグは安心できるお気に入りの場所になっています。
先日ふとのんさんを探したところ

ハンモック状態

あれ?なんか変じゃない?

入ろうとしたけどファスナー閉まってて上にオンしてました。
悲しみのあまりしょっぱい顔をしていますね。


CASE4:いい箱見つけたのに・・・
のんさんも一応猫なので、やっぱり箱は好きです。
すごく好きではないけど、一応1回は入っておかなきゃという気持ちになるようです。
先日も良いサイズ感の箱がありましたが
はみだしてまっせ

残念ながら既に書物が入っていました。
一応オンしてみるものの、なんかちょっと不満気。
強硬手段


CASE5:せっかく上手にできたのに・・・
のんさんは月に1回首の後ろにノミダニの予防薬をつけています。
ノミダニ予防薬は基本的にはとても安全ですが、
実はこのタイプの薬は過去に死亡例も2パターンあるそうです。

1つは、数か月分まとめて処方されたつける薬を、
1回に数本まとめて口から飲ませてしまった場合。
これは、薬のせいというよりは完全に人間側のミスです。

もう1つは、首元につけた後に箱などの閉鎖空間に入れてしまった場合。
揮発性の薬が箱の中に充満し、呼吸不全になってしまいます。
これは死亡までに至らなくても比較的簡単に起こると思います。
先日夜間救急で診察した猫がまさにこれでした。

動物用のキャリーではなく、普通のリュックサックに入れて猛暑の中病院に行き、
首元につけてもらった状態でしっかりチャックを閉めて帰宅したら呼吸が荒い

という感じです。

私は獣医師ですし間違えて飲ませることはしないけど、
閉鎖空間に関しては私がしなくてものんさんが
自ら狭いところに入って行くことはあり得ます。

と思っていたら、つけた直後にいつものようにベッドに潜り込んでしまったのんさん。
これは危険!と思って毛布をめくって閉鎖状態を解除をしましたが、
こちらの意図をご理解いただけなかったようで
それはそれは、とても不満そうでした。

1

せっかく じょうずに はいったのに
2

かなしい・・・

CASE6:強制的に寝かされて・・・
最近お尻歩きをするようになったのんさん。
多分肛門腺が溜まって来て気になっているんです。
分かってはいるんですが、絞れない。
何故ならのんさんは、生まれつき肛門腺の出口がないのです。
出口になる予定だったんだろうな〜っていう組織は見えるんですが
何故か左右とも開通していません。

なので、普通には絞ることが出来ず、肛門に指を突っ込んだ状態で
それなりに太い針を刺して穴をあけて絞らなければなりません

これは痛いしとても悲しいだろうということで、
最低でも1年に1回は鎮静をかけてこの処置をしています。

今回は久しぶりにちゃんと麻酔をかけて歯石除去も行いました。
歯石

そこまで重度ではないですが、こんな感じで黄色い歯石が
うつくしい!

ちゃんと取れました。

のんさんはこういう処置の後は、「のんちゃんは病気なんだ」と思い込み
とてもかわいそうな顔になって覇気がなくなります。
呼んでも返事をしなくなり、部屋からも出てこない。
とっても心配になるんですが、ご飯を入れてみるとちゃんと全部食べ、
オシッコもちゃんとして、ウンコもばっちり
です。
つまり体はとても元気、心だけが侵されます。
なんてかわいそうな猫なんでしょう。


CASE7:頑張った結果なのに・・・
のんさんは11歳とそこそこ高齢な上に糖尿病の持病もあり、
また今回は肛門腺の処置だけでなく歯科処置もあったので
麻酔時間もそれなりにあるだろうということで静脈点滴もしました。
血管に管を入れるためにはこのモフっとした毛を刈らなきゃいけないんですが、

おはげちゃん

処置後、黒田さんにおハゲを指摘されて笑われました
かなしい・・・

確かに結構溝が深くて目立ちますね。モフっとしてるだけで腕は結構細いのかも。

CASE8:いい気分だったのに・・・

作業をしている黒田さんの前に寝っ転がってなでなで催促をするのんさん。
むふふ

これをされたらどんな作業をしてようが手を止めて構うのは人間としての責務です。
にゃにゃ〜ん

とっても良い気持ちで転がっていたのんさんでしたが
はさまった!

悲報:顔がはさまる

のんさんは近年顔の縦横比がバグっていて、横の方が1.3倍ぐらい長くなってます。
この角度で挟まったら1.7倍ぐらいになってしまったかもしれません。
かわいそ!


CASE9:無敵ゾーンにいたのに・・・

のんさんはなぜかこのマットを【無敵ゾーン】だと思っています。
水の呼吸 拾壱ノ型 凪  みたいな(by鬼滅の刃)


院長に追いかけられても一目散に走ってきますし、
逃げる途中でもここで止まってしまいます。

ここに来れば安全!と勝手思っているようですが・・・
増子さんの襲撃

↑手が鎌みたいになる増子さん

実際は全然そんなことありません。
そりゃあそうですよ。別に屋根がかかってるわけではないですし、
いろんな角度から攻め込まれる、人通りの多い場所ですから。
太鼓の達人

↑『太鼓の達人』やってるんかってぐらい連打する院長。目にもとまらぬ速さで。

特に院長と増子さんはペシペシ音がとても大きく
叩く音と、のんちゃんの断末魔が聞こえてきます。
#189に電話したほう良いのかもっていつも悩みます。

いかがですか?挙げてみると結構ありますね。
これ以外にも、私が帰宅直後
エアコンのない暑い廊下でイチャイチャしたいのんさんと、
そんなところには1秒だって居たくない私の間で小競り合いになったりとか。
(まあ、私が折れますけど。で、いつの間にか自分だけ部屋で涼むのんさん。
置いていかれて廊下に一人横たわる飼い主)

あとは一人で座る用のソファーで寛いでたので、
お寛ぎ

隅っこに頭を載せさせてもらったら
むむ!

「え?のんちゃんが つかってるのに・・・」みたいな顔されます。
えいえい!


あれ?なんかもしかして、本当に可哀想なのって
のんさんじゃなくて飼い主じゃない?
体に良い高いご飯をあげても「これじゃない」と言われ、
寝具を洗ってあげても「ベッドがなくなったにゃ!」の顔をされ
休日返上してお金をかけて全身麻酔の処置しても
「のんちゃんは一番不幸な猫だ!」みたいな顔をされ、
疲れて帰宅してもエアコンの部屋から出され、
ソファーも奪われて硬いフローリングに転がり頭を載せるのも許されない・・・

うん、やっぱり本当に可哀想なのは飼い主だ!
かわいそのんちゃん ではなく かわいそ飼い主 でした。
よくよく考えると、のんさんは全然可哀想じゃないぞ!
何1つ可哀そうな出来事なかったぞ!


というわけで、気にしないことにします。
可哀そうぶってる顔見れてラッキー!ぐらいに思うことにします。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
前回の投稿でお話したマダニの話ですが、何人かから反響をいただきまして、
既にチックレスをご購入いただいた方もいらっしゃるようです。

勧めておいて言うのもなんですが、私もまだ使い始めてちょっとしかたってないので
効果のほどは定かではありません。
もちろんマダニに寄生されたりもしていませんけど、
それはこれが効いているからなのか、
単にめぐり会ってないだけなのか
も分からないからです。

理想を言えば、マダニを100匹ぐらい生け捕りにして透明な箱かなんかに入れて、
中央にチックレスを置いてみんなが嫌がるかを見てみたい!
でも生け捕りがそもそも難しいのと、
うかうかしてると私も刺される可能性があります。
なのでもし「マダニ沢山飼ってるよ(?)」みたいな方がいらっしゃいましたら
ちょっと貸してください。殺しはしません。嫌がらせするだけです。

でもこの1か月の間でも「ちゃんと予防しているのにマダニが!」という方がチラホラ。
マダニは死骸の状態で発見されており、
恐らく予防をしているから血を吸って死んだんだと思いますが、
だとしても!マダニに死んだもらうのは当然のこととして、
そもそもくっついて欲しくないんですよね…。

マダニ

↑柏の自然豊かな公園をお散歩したラブラドールについていたマダニ。
足が何本かもげてますね。ざまあみろ。
真冬もちゃんと予防している子ですが、それでも防げない!

予防薬が不要かと言われるとそんなことは決してないんですが、
予防薬はどちらかというと事が起きてしまってからの【治療】に近いです。
防犯に例えたら、
予防薬は家の中に賊が入ってきた後に殺すための武器

みたいな感じです。
もちろんとっても大事なんですが、そもそも賊に侵入を許したくないので

窓とかドアとかを強化することもとっても大事。
これがチックレス。


どちらかじゃなくて、どっちも大事!

ということで院長と議論を重ねた結果、当院でもチックレスを取り扱うことにしました。

チックレス

チックレスは全部で5色あります。
『即欲しい!』という方のために1つだけ在庫として購入しました。

ちゃいろ

赤はちょっと派手かな〜とか、ピンクは男の子が避けるかな〜とか
黒はあっつくなるかな〜とか、白は汚れるかな〜ということで茶色。

他の色が欲しい場合には取り寄せも可能です。
価格は税込み4950円です。
色々調べた中では、多分うちで買うのが一番安いと思います・・・
1つで10カ月間有効ですので、1か月あたりで割れば500円かかりません。

ご興味ある方いらっしゃいましたら、スタッフまでお声かけ下さい。

◆◇おまけ◇◆
のんさんのベッドには毛布を掛けてあるのですが、
ここ数年その中にキレイにすっぽり収まるのがマイブームなようです。
居留守

のんちゃんはいません状態の時、一応のんさんの功績を称え、
「あれ〜のんちゃんがいないぞ〜?どこ行ったのかな〜?
野生に帰ったのかな〜?」

って気づいていないふりをして探すふりをしますが、
毎回必ずすっごい小さい声で
「にゃ・・・(ここだよ)」って返事します。
かくれんぼしてるのに不安になって出てきちゃう子供みたいで可愛い!

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